かなりお久しぶりです!姉です!
今回は「RE-MAIN」という神アニメが女性オタクの間でいまいち流行らなかった理由を考察していこうと思います。
- 女性からの熱狂的な人気こそ得られなかったかもしれませんが、誰がなんと言おうと「RE-MAIN」は神アニメです。
まだ見ていない人はアニメを見てから読みに来てください!
弱虫ペダルなどの王道スポコンアニメが好きなら100%ハマるストーリーなので、ぜひ一気に見ましょう!! - この記事はアニメ「RE-MAIN」と「SK∞」のネタバレを多分に含みます。
ご注意ください。
▼続きは「本文を読む」からどうぞ~!
◆はじめに
まず、「RE-MAIN」の脚本自体は女性向けアニメの枠を超えたとても面白い脚本だったと思います。
- 「RE-MAIN」はマイナースポーツである「水球」を題材にしているスポ根+成長+青春アニメです。
【>アニメ公式サイト】
【>Wikipediaページ】 - 半裸の男性ばかり出てくるアニメですが、ストーリー展開自体は性別問わず楽しめる内容でした。
しかし、現時点で「RE-MAIN」の人気は微妙なところ。
男性にも女性にもいまいち受けず、埋もれた名作というべき状態です。
円盤の売上や知名度から見ても、おそらく2期が製作される可能性は低いでしょう。
- 「ユーリ!!! on ICE」を生み出したMAPPAが作ったアニメ「RE-MAIN」は、なぜ女オタクたちの心に刺さらなかったのか?
オタク女目線で語らせていただきますと、足りなかったものは色々あります…。
※素晴らしい脚本に感動したので今わざわざこの記事を書いています。
作品のアンチではありません。
RE-MAINと他の人気スポーツアニメを比較しながら、女性受けする要素について偏見まみれの考察をしていきます。
- 【どうでもいい補足】
- この感想は結構前に書いたまま投稿するのを忘れていたのですが、「忘却バッテリー」というRE-MAIN似のアニメを見て思い出し、今さら投稿しています。
- 最近MAPPAが「忘却バッテリー」をアニメ化したと知って驚きました。
(忘却バッテリーの漫画原作が2018年4月連載開始、RE-MAINが2021年7月開始)
◆「RE-MAIN」の大きな問題点
- RE-MAINが女性受けしなかったのは、
①[マイナー中のマイナー競技「水球」を題材に選んでしまったこと]
②[キャラデザの重要性・キャラデザによる宣伝力を軽視していたこと]
が原因だと考えています。
①マイナー競技は女性受けしづらい
女性向けのコンテンツを作るうえで、なぜマイナースポーツを選んではいけないのか?
その答えは、「女性受けの良いスポーツ」を考えてみれば自然と分かります。
例えば、平成~令和にかけて女性の間で流行ったスポーツアニメのカテゴリは以下の通りです。
並べてみると、どれもテレビで見かける「メジャーなスポーツ」「派手なスポーツ」「華形のスポーツ」「団体競技」ばかりであることに気づきませんか?
水泳とアイススケートは多少マイナーですが、それでもテレビや日常生活で見かけるレベルのメジャースポーツです。
自転車だって日本人なら誰もが1度は乗ったことのある乗り物に関係するスポーツです。
普段目にする機会が全く無いマイナースポーツを題材にしたアニメはほぼありません。
流行ジャンルの変遷を見て行くと団体競技1強の時代が終わり、個人競技にもスポットライトが当たるようになってきているのを感じますが、これは時代の変化によるものでしょう。
- マイナーなスポーツで女性人気を狙うというのは、宝くじを当てるくらい難しいことだと思います。
マイナースポーツで女性人気を獲得するには、sk∞のように「性別問わず楽しめる内容」にしたうえで「その競技ならではの"かっこいい作画"やストーリー作り」を徹底する必要があります。
- 水球を題材にしたRE-MAINは、スケボーならではの魅力を真摯に描いたsk∞と違い「わざわざ水球を題材にする必要性」が感じられませんでした。
- 記憶喪失ネタやチームの成長など、ストーリー的に面白かった部分はサッカー等を題材にしてもそのまま流用できたと思います。
- 作画は…下半身(特に脚の筋肉)が常に水で隠れてしまううえに、水泳帽のせいでキャラを区別しにくいのが微妙すぎました。
スケボーならではのかっこいい作画を追求したsk∞とは真逆です。 - 例えば同じ水泳系でも、女性人気が高い「Free!」だと、他のスポーツではまず見れない「筋肉美」中心の描写により水泳帽のダサさをカバーしていました。
(※上半身の筋肉だけでなく、普通のスポーツでは見えない足の甲や踝まわりの骨ばったかんじまで細かいこだわりを感じる個性的な作画でした。
水泳帽子+ゴーグルという明確なウィークポイントを上回る「水泳ならでは」の描写と言えます) - Free!と比べて視覚的な工夫が圧倒的に足りないと感じました。
(※ド素人から見て「水球って良いな!」と思える作画が少なかったです)
②キャラデザが適当すぎる
自チームだと城島&猪俣、曙学館だと渡久地、六華だと石川&福井などのキャラデザがはっきり言って女性受けしないデザインだったのも悪いところでした。
もうちょっと気合を入れたキャラデザであれば、女性から人気が出たかもしれません。
RE-MAINは3人×2チームで合計6人しかライバルキャラが出てこないのですが、その内2枠を明らかに女性受けしないキャラデザ(坊主モブ顔キャラ・小太りキャラ)で潰していたのは特にもったいなかったです。
ここは手抜きと言っても良いくらいのやらかしポイントだと思います。
- 女性向け作品において主人公チームに劣らないくらい魅力的な敵チームは必要不可欠です。
彼らがそういう容姿である理由も言及されていれば良かったのですが、1クールでは当然ライバルキャラまで掘り下げるのは無理でしょう。
渡久地・石川・福井はただのモブにしか見えない影の薄いライバルキャラという立ち位置で終わってしまいました。
掘り下げる余裕が無いのであれば、せめて外見だけでも魅力的なキャラデザにすべきだったと思います。
「魅力的なキャラデザなのに背景を語られないキャラ」であればファンの二次創作などから人気が出るかもしれませんが、「モブ顔で背景を語られないキャラ」はただのモブとして認識されてしまいます…。
ハイキューのように登場人物が多いアニメなら坊主キャラが良い味を出してくれることもありますが、登場人物メイン7人+ライバル6人の少人数構成なのに3枠もモブ顔キャラを入れるのはもったいないです。
また、可能であればキャラデザを女性向け界隈で有名なイラストレーターか漫画家に頼んだ方が良かったと思います。
近年の女性向けコンテンツはキャラデザを担当する人の宣伝力や影響力によって進退が変わってくる場合もあるので(ツイステなど)。
◆RE-MAINの良かったところ
RE-MAINの場合、脚本とキャラはとても女性受けするものだったと思います!!!
- 記憶喪失前後で性格と実力が180度違う主人公。
(記憶喪失前→俺様な絶対的エース、記憶喪失後→素直で明るいポンコツ)
途中で2度目の記憶喪失を起こして最後に2つの人格が融合するという描写も、見方によってはご都合主義ですが良かったです。
消えてしまった人格からビデオレターが届くシーンはつい感動してしまいました。
俺様なエースが過去の自分の言葉を聞いて段々協調性を身に着けて行く…という描写に説得力があり素晴らしかったです! - 素直なわんこ系後輩かと思いきや仲が良い後輩を自称していただけのクレイジーサイコメンヘラ腹黒眼鏡。
- 俺様っぽいのに挫折した過去を持っていて協調性があるタイプの繊細オラオラキャラ。
- 空気が読めないクール系と思いきや、実は天然でストイックなだけのブラコン。
- 明るくお調子者で人をまとめるのも上手いのに家庭では無器用な部長。
▲全員がギャップ萌えを過剰なまでに完備していて、二次創作のしがいがありそうなキャラばかり…!
ストーリー自体も、ちゃんとキャラが自発的に動いているように見える内容で、上手くまとまっていたと思います。
(※タイバニや朝ドラの脚本家である「西田征史」さんが脚本を担当しているため、オリジナルアニメなのにストーリーはかなり良かったです。
脚本についての不満は全くありません!)
◆最後に
主人公側のキャラは全員魅力的だったのですが、やっぱりライバルチームのキャラがどんな人たちなのか見えなかったのでエモさが足りませんでした。
「得体が知れないけどとにかく強いと評判の相手に勝ったぞ!やったね!」という少年漫画的な展開は、女性から見ると物足りない展開に感じやすいかもしれません。
- 例えば同じく1クールアニメである「SK∞」は、敵をキャラが濃い数人に絞ったうえでしっかり生い立ちまで描写して勝利時のエモさを演出していました。
※敵の描写=味方の描写にしたから実現できたことだとは思います。
「SK∞」の場合、個人戦がメインで出てきた敵を片っ端から全員仲間にしていく時短展開だったからこそ、1クールで綺麗にまとまった部分が大きいでしょう。
敵を仲間にしていく展開なら、敵側の描写がそのまま味方側の描写にもなるため、描写不足になることが無くなります。
(※SK∞は、1クールのオリジナル作品でありながら、円盤が6500枚以上売れて二期制作も予定されているほど人気です) - 1クールでしっかり話をまとめないといけない場合、題材は団体競技より個人競技の方が良いのかもしれません。
(原作無しの1クールスポーツアニメは個人競技ばかり流行ってる印象…)
知る人ぞ知る神アニメ「RE-MAIN」へ思いを馳せながら、MAPPAのリベンジ作である今期アニメ「忘却バッテリー」にも期待している今日この頃です。
主語が大きすぎる偏見長文記事を最後までお読みいただきありがとうございました!