今回は生配信&ゲーム実況に多言語字幕を表示する方法についての記事だ!
- この記事で紹介するゆかりねっとコネクターを使うと、適当に喋った日本語音声からリアルタイムで翻訳字幕(英語+韓国語+中国語+スペイン語など)が作れる。
- 動画はもちろん生配信内でも翻訳字幕をつけられるのが大きな特徴…!
俺自身、最近Twitch配信で多言語版のゆかりねっとコネクターを使ってみて感動したので機械音痴な人でも分かるように導入方法を説明していくぜ!
- Twitchで活動しているVtuberさんや配信者さんは特に「ゆかりねっとコネクター」との相性が良いと思う。
- まだ翻訳字幕を使っている人が少ないから「日本語が通じない視聴者と交流する」&「外国の視聴者やフォロワーを増やす」ために多言語の翻訳字幕は強力な武器になるかも…!?
【→過去の解説記事】とは違い、①GoogleChromeでの音声認識+②BOOTH支援で使える多言語字幕機能の利用+③最新版の使用を前提としてまとめてみた!
(※UDトークを使った音声認識については過去記事参照)
- ◆OBS Web Socketの導入方法
- ◆ゆかりねっとコネクターの設定方法(多言語版)
- ◆翻訳できない時のチェック項目
- ◆支援コードの取得方法(1言語翻訳なら不要)
- ◆翻訳省略&改行~字幕表示時間の調整
- ◆ファンクションキー(F2~F12)独占無効化
- ◆誤認識や誤翻訳の予防方法
- ◆配信画面のレイアウト例
- ◆新UIでUDトークを使う場合の例
↓本文は[続きを読む]から!
◆OBS Web Socketの導入方法
まず、ゆかりねっとコネクターで翻訳した字幕をテキストとしてOBSへとりこむための拡張プラグインを導入しよう。
多言語字幕ウィンドウを画面キャプチャーして映すこともできるけど、OBS Web Socketで連携した方が扱いやすくなるので導入すると良い。
- 普通はインストーラーDL→実行で簡単にインストールできると思う。
ここでは、俺のようになぜかインストーラーが使えなかった人のために、手動でzipからファイルを移す手順について説明しておくぜ。
- まず→GitHubのDL用リンクから最新版Windows向けZip(=obs-websocket-4.9.0-Windows.zipなど)をDLし、アイコン右クリック→「全て展開」で解凍しよう。
以降、DLしたフォルダを表示しながら横でOBS自体の保存先フォルダも開き作業すると楽。
※OBSの保存先フォルダは、デスクトップのアイコンなどを右クリック→[プロパティ]→[ファイルの場所を開く]で探してくれ。 - DLしたフォルダの[data]→[obs-plugins]内にある[obs-websocket]フォルダを切り取り、OBS本体保存先[obs-studio]→[data]→[obs-plugins]フォルダの中に貼り付ける。
- DLしたフォルダの[obs-plugins]→[64bit]内にある2つのファイルを全部切り取り、OBS本体保存先[obs-studio]→[obs-plugins]→[64bit]フォルダの中に貼り付ける。
- DLしたフォルダの[obs-plugins]→[bin]→[64bit]内にある[imageformats]フォルダを切り取り、OBS本体保存先[obs-studio]→[bin]→[64bit]フォルダの中に貼り付ける。
作業終了後にOBSを起動すると、OBSの上部ツールバー内「ツール」に「Websocketサーバー設定」項目が表示されているはずだ。
◆ゆかりねっとコネクターの設定方法(多言語版)
この記事ではBOOTHで1000円以上の月額支援をしている人向けの解説を行う。
※支援していない人は翻訳1枠+無料翻訳エンジンのみ使えるぞ!
(有料支援版は無料版の機能を拡張しただけなので読み進めれば無料版の使い方も分かるはず)
- 「ゆかりねっとコネクター」公式サイト
【https://www.machanbazaar.com/download_ync/】
↑ここから最新版のソフト(v3.3.67)をDLできる。
【1】GoogleChromeの音声認識設定
※本体をインストールした後、GoogleChromeというブラウザもインストールしておこう(→DL先リンク)。
全て準備できたら「ゆかりねっとコネクター」を起動してくれ。
- 初期設定時、マイクの使用許可を問うウィンドウが出たら必ず[OK]を押すこと!
- ※[NO]を選んでしまった場合の対処方法※
【1】GoogleChromeを開いて右上の[︙]マーク→[設定]の1ページ目を下にスクロールすると出てくる[サイトの設定]を選択する。
【2】[最近のアクティビティ]にゆかりねっとコネクターをブロックした履歴があるはずなので、そこからマイクの使用を許可すれば大丈夫。
★ゆかりねっとコネクターの音声認識に使われるマイクはWindowsの既定(デフォルト)マイクだから、音声認識が上手く行かない時はWindowsのサウンド設定をいじろう。
★何をやっても音声認識ウィンドウすら開かない時は、[接続方法]→[Chromeの設定]項目を見なおすか、Windowsのセキュリティ設定をいじると解決するかも。
【2】翻訳先言語の選択
★翻訳先2~4の設定は、BOOTHで1000円以上の月額支援を行っている人のみ可能。
(支援方法と支援コード有効化については別項目[◆支援コードの取得~]を見てくれ!)
▼翻訳1と翻訳2~4の設定は別項目になっているので注意。
月額支援をしていない人は下画像の①だけ設定できる。
※翻訳先言語が重複していると不安定になるので、必ず別々の言語を指定する。
※一時的に多言語翻訳を切りたい時はチェックを外せばOFFになる。
【3】翻訳エンジンの選択
支援していない場合、1番上の1枠([翻訳システム]の部分)だけ設定できる。
無料翻訳エンジンから好きなものを選択しよう。
▲BOOTHで支援③以上の月額支援をしている場合、英語ならDeepL、韓国語ならpapagoを利用して翻訳するのがオススメ。
DeepLやpapagoは専門用語・俗語・略語・流行語を含まない綺麗な日本語ならかなり正確に翻訳してくれるぞ!
【4】OBS連携の下準備
ここからはコネクターと一緒にOBSを起動して調整する。
- 画像下部の[OBS転送先の設定]部分から、字幕を表示するための「ソース名」を好きな名前に変更しておく。
(後々、ここで設定したソース名に合わせてOBS側でも同名のテキスト(GDI+)ソースを配置するぞ。
自分で設定した名前はちゃんと覚えておこう!) - 赤線部が一通り設定できたら[OBSに接続]を押せばOK。
※OBS-WebSocket導入後に設定を変えていなければ緑枠の部分はいじらなくて良いはず。
▼OBSの画面に字幕を合成する時は、ゆかりねっとコネクター本体ウィンドウ+多言語字幕ウィンドウ+音声認識ウィンドウの3つの窓を表示しておくイメージ。
※これらのウィンドウを最小化すると上手く表示されないかも?
最前面表示にしておく必要は無いけど、モニターを2つ用意して「ゲーム用画面」と「配信用画面」を分離しておくのがオススメ!
【5】OBS側のテキスト設定
★OBSのテキスト機能がよく分からない人は[→解説記事]に目を通しておこう。
OBS側では、テキスト機能をいじって字幕の見た目や表示形式を整えることになる。
- OBS下側のソース欄(空欄)を右クリックして[テキスト(GDI+)]を追加したら、ソース名ダブルクリックで文章編集画面を開く。
- 適当にテスト文を打った後、好きなフォントや文字サイズを指定する。
- 字幕のスタイルが決まったら、字幕を出したい位置の左端に合わせるように[テキスト(GDI+)]を配置しよう。
(テキスト範囲の赤枠を左クリック長押しで掴むと好きな位置に移動できる) - テスト文を消した後、[テキスト(GDI+)]の項目を右クリック→[名前を変更]→コネクター側で設定した「ゆかり英語」などの連携用ソース名をそのまま打ち込む。
- この段階でゆかりねっとコネクター&音声認識&OBSをちゃんと接続できていれば、喋った文章がOBSの配信プレビュー欄に翻訳されて出てくるはずだ。
◆翻訳できない時のチェック項目
- GoogleChromeの[音声認識ウィンドウ]は開いているか?
- [多言語字幕ウィンドウ]を開いているか?
ゆかりねっとコネクター本体を含めて3窓状態になっていれば、必要なウィンドウは全て準備できている。
- GoogleChrome音声認識の[接続]ボタンを押しているか?
- OBSとの[接続]ボタンを押しているか?
ゆかりねっとコネクターの最下部に[=>準備ができました。]+[音声認識ツールと接続OK]表記が両方あれば接続はOK。
(この表示自体が出ていない人はゆかりねっとのウィンドウサイズを下側にのばすと出てくるので要確認!)
- 翻訳先言語や翻訳エンジンの設定が間違っていないか?
- コネクターの[クイックスタート]→[OBSの接続]内で設定した[ソース名]が、OBSの字幕用ソース(テキストGDI+)の名前と完全に一致しているか?
◆支援コードの取得方法(1言語翻訳なら不要)
- 日→英など1言語翻訳で良いならBOOTHでの月額支援は必要無いので読み飛ばしてくれ!
- PCの環境的にうまく翻訳できない可能性もあるし、無料版がうまく動くことを確認してから支援すると安心だ。
- 多言語字幕(日本語+2~4言語の翻訳字幕)を表示したい人だけ月額支援しよう。
【1】BOOTHの利用には[→Pixiv]のアカウントが必要だから、あらかじめ作っておく。
【2】[→BOOTH]にPixivアカウントでログインした後、[→作者・なおさんの支援ページ]にて支援プランを選び、好きな支援方法でお金を支払えば下準備はOK!
- Pixivアカウント作成→BOOTHログイン自体は無料だけど、多言語字幕を利用するには月額支援代がかかるぞ。
月額支援をすれば翻訳可能な言語数が1→4まで増える。 - 試しに使ってみるなら英語に強いDeepLや韓国語に強いpapagoを使える支援プラン[3]か[4]がおすすめ!
1ヵ月ごとの支払いだと支援プラン[3]で月額1100円(支援手数料で表示額+100円)必要。
※継続して使う場合、数か月分まとめて支払った方が安くなる。 - 月の頭→月末までが1ヵ月判定っぽいから〇月1日に支援した方が良いかも。
ローソンなど身近なコンビニで支払うこともできるため手軽だと思う。
【3】BOOTHで支援できたら、ゆかりねっとコネクターの[支援について]を開く。
▲[合言葉取得(P)]からコード配布先ページを確認しよう!
リンクを開いた時点で支援済みのBOOTHアカウントにログインしていれば、支援コードが書かれたページに繋がるはずだ。
(※DeepLを使う場合、V2V3~と書かれているページからさらに別のページへ飛ぶとDeepL利用者用のパスワードが閲覧できる)
あとはコード配布ページに書いてある文字をコピペし、ゆかりねっとコネクターの支援コード入力用の空欄(******部分)に貼り付ければOK。
◆翻訳省略&改行~字幕表示時間の調整
▲字幕表示時間は基本的に長い方が見やすいと思うので、俺は上記の設定にしている。
デフォルトだとすぐ字幕が消えてしまって見にくい。
長文を喋ってしまった時の表示形式は「改行」と「クロップ」から選択可能だ。
- 「改行」にすると、指定字数に合わせて改行した後に続きの文が表示される。
翻訳を全文表示しやすくなるが、配信レイアウトの邪魔になりやすい。 - 「クロップ」にすると、指定字数からはみ出た文字が「…」表記で省略される。
先頭から省略されていくことに注意。
1言語しか表示しないなら「改行」を選び、多言語で表示するなら「クロップ」を選ぶのが良さそう。
または英語だけ改行文字数を低め(50)にして、他の言語の改行文字数を実質無限の数字(150)にし、英語だけ改行させる設定が良いかも。
▼翻訳1と翻訳2~4のクロップ/改行制限字数は、別々の項目から設定可能。
◆ファンクションキー(F2~F12)独占無効化
ゆかりねっとコネクター導入後「ゲーム内でF2~F12までのファンクションキーが使えない」問題に困っていたけど、上記の設定をOFFにしたらちゃん入力が反映されたぜ!
(設定を見逃してて環境依存のバグかと思ってた…)
ゲーム実況などをする場合、ONにしておくデメリットの方が大きいので必ずOFFにしておこう!!
◆誤認識や誤翻訳の予防方法
▲よく使うのに誤認識・誤翻訳が頻発する専門用語は、ゆかりねっとコネクター側で個別登録しておくと翻訳精度が上がる。
その他、ちゃんと翻訳させるコツは以下の通り。
- ちゃんと綺麗に録音できるマイクを使い、大きな声でハキハキ話そう。
- 主語や述語を含む短い文章で話すと誤翻訳されにくい。
- 俗語・略語・専門用語・一般的でない言い回しは誤翻訳の元になるので避ける。
- 人名はDeepLの場合「~さん」と言えば大体Mr.〇〇に翻訳してくれる。
◆配信画面のレイアウト例
【フォント+カラー+配置の例】
★日本語&英語&スペイン語は無料フォント(けいふぉんと)。
★韓国語はOBSデフォルトフォント(Bahnschrift SemiBold Condensed)。
★繁体字はOBSデフォルトフォント(BIZ UDPゴシック)のBold表示。
- 多言語字幕を表示する時は、言語ごとに文字色を変えた方が見やすいのでこの配置×色になった。
英語を一番下にした後、改行文字数を調整して英語だけ改行させる設定にするのも良いと思う!
俺は右側に顔を映しているけど、多言語字幕を入れるなら左側に顔&チャット欄を映すデザインの方が親切かも。
※顔が左側にあれば字幕の先頭を見る時に自然と顔も目に入るからな!
上の例のように顔が右側だと、顔⇔字幕&コメント(⇔ゲーム画面)を見るのが大変。
◆新UIでUDトークを使う場合の例
※基本的にはGoogleChromeの音声認識を使う方がだいぶ楽。
BlueStacks+UDトーク側の設定は(→過去の解説記事)と同じ設定で行けるはずだ。
▲一応ゆかりねっとコネクターの新UIに合わせて修正した補足画像をのせておくぜ。